移動関連
〈杖〉1本杖を使って歩いているが反対側にも支えが必要。介護保険申請は躊躇している
歩く様子を見せていただきました。杖をつき反対側を家族が支えていましたが、家族に寄りかかるような歩き方でした。家族の負担も大きいように見られたので両側で支えられる歩行車をいくつか試していただきました。自宅周辺など使用場面を想像しながら複数試すことで、使い勝手の良い物や好みの柄を選ぶことができ、最終的には介護保険の申請もすることが出来ました。
〈杖〉1本杖を使って歩いているが、最近杖をついている腕や腰が痛くなってきた。
歩行の様子を確認しました。杖の高さが合っていなかったため適切な高さに調整したところ、姿勢が良くなり腕や腰の痛みが軽減しました。展示場の杖コーナーをご案内して、様々な種類の1本杖や多点杖を試しました。すると、多点杖を使うことでより歩行が安定することがわかりました。介護保険をご利用中とのことで製品情報や介護保険制度についての説明と情報提供も併せて行いました。
〈車椅子〉車椅子座位で顔が下を向いており、食事介助等、支援しづらい状況。
姿勢を確認したところ、円背が強く顔が上げづらい様子で、全身の筋肉が固く緊張した状態でした。座った姿勢には寝た姿勢や乗り移り方法など様々な要因が関係する場合があるため、まず寝た姿勢を安楽にするように提案しました。お使いのポジショニングクッションがありましたが、クッションと身体に隙間ができ身体を支えるには不十分でしたので、クッションの位置を変更して身体が安楽になるように整えました。また、ベッドから車椅子への乗り移りは一人で抱え上げ全介助で行っていたため、より全身の筋肉の緊張を高める原因ともなっており、介助者の負担にもなっていました。移乗ボードを提案し使い方も説明して一緒に練習をしました。 一週間後、再度確認したところ身体がリラックスし、車椅子座位の姿勢が改善して顔をあげることができ食事支援もしやすく、食事量も増えました。
〈車椅子・姿勢〉車椅子に座っていると、だんだん体が傾いていく。
椅子に座った姿勢や車椅子・車椅子クッションなど姿勢に関わる視点で確認しました。車椅子付属のクッションを使用していたのですが、経年劣化によりクッション性が悪くなっており、体が傾く原因となっていたため取り外して、いくつかの車椅子クッションを試し最も安定するものを選定しました。また、フットサポートが短く膝が太ももより高い位置にありお尻への圧迫がある状態であったため適切な位置へ調整しました。座った姿勢を保つために上半身を支えるポジショニングクッションを試したところ、より安楽な姿勢が保てるようになりました。試用した車椅子クッションとポジショニングクッションの製品の情報を提供し、ケアマネジャーを通して介護保険でレンタルすることができました。